動画配信アプリ、TikTokは日本でもクリエイター数や閲覧者数が増えており、大きな影響力を持つ存在です。この記事では、TikTok上でのコンテンツ発信により、どのくらいの収益が望めるのか、また収入を得る条件や基準、収益化の方法などを解説します。

SNSを日常使いしていれば、もはや知らない人はいないであろうTikTokという動画配信アプリ。この記事では、TikTokを用いて収益を望んでいる方やTikTokでの活動をメインとしたインフルエンサーになりたい方に向けて、収益化の方法やコツについてまとめています。

TikTokでの日本の収益化状況

一昔前まではスポットライトが当たらずに一部地域でのみ話題になっていたTikTokですが、今では世界を巻き込むほどの大きな影響力を持つ動画配信アプリに成長しています。そのため、YouTubeなどのメディアと同じように、収益化に関して様々なことが考えられ、実施されています。以下では、日本のTikTokにおける収益化状況のこれまでとこれからについて着目し、詳しく解説します。

日本では直接収益化する方法が以前までなかった

日本では、配信者が直接収益化する方法がありませんでした。一方、海外のTikTokでは主に投げ銭や広告などを主体とした収益化の手段が確立していました。いち早く収益化をしていた海外に対して、日本では収益の手段が存在しない状態がしばらく続いていたのです。

日本でも収益化が開始された

いつから収益化ができるのかと多くのクリエイターから待ち望まれてきましたが、ようやく日本でも2021年3月に「TikTok LIVE Gifting」という機能が実装され、収益化ができるようになりました。俗にいう「投げ銭」です。この機能はライブ配信でのみの実装であり、ライブ配信を行うにはいくつかの条件をクリアしなければいけないので、収益化はまだ、ごく一部にとどまっています。

しかし、日本のユーザーからだけでなく海外ユーザーからも投げ銭を受け取ることができるため、配信者の影響力ややり方によっては大きな収入源となりえます。今まで、TikTokで多くの視聴者を獲得していても収入源がなかったTikTokerにとって、今後の機能の拡充が期待されます。

TikTokで収益を得る方法

TikTokで収益を得る方法は、前述の投げ銭機能だけではありません。ここでは、現在の主な収益化の方法を投げ銭も含めて3つ解説します。

ギフティング（投げ銭）

日本で実装される以前から海外では普及していた投げ銭機能です。この機能では視聴者から直接、換金可能なギフトを受け取ることができます。ライブ配信でのみ利用できる機能のため、通常のショート動画への投げ銭はできません。投げ銭のランキングも発表されていますが、日本での金額は不明であり、収入ランキングもわかりません。

アフィリエイトへの誘導

TikTokでのPVを外部のサービスに誘導することで、収益化が可能です。中でも、同じ動画投稿のプラットフォームであるYouTubeへと誘導することが多いようです。また、ブログなどへ誘導して成果報酬依頼を受けることも定番の収益化の方法です。配信者の影響力によっては、かなりの収益が見込める可能性があります。

インフルエンサーとして案件を受注

TikTokで人気を集め、インフルエンサーとしての地位を確立できれば企業から直接広告を受注できます。これはインスタグラムなどでも使われている一般的な手法であり、商品やサービスなどを宣伝することで、成果報酬を受け取れます。

TikTokクリエイターファンディング

TikTokクリエイターファンディングは、ファンや視聴者がお気に入りのクリエイターを直接サポートできる仕組みです。

この方法では、クリエイターは月額のサポート料を設定し、その金額を支払うことでファンは特典や限定コンテンツへのアクセスを得ることができます。

Patreonやファンハウスなどのプラットフォームと類似した仕組みであり、クリエイターは安定した収益を確保しつつ、ファンとのコミュニケーションを深めることが可能です。

この方法では、収益化に成功した場合、継続的な収益が見込めるため、人気が出る前の初期段階から取り組むことが推奨されます。

TikTokで望める収益とは

ここでは、TikTokで望める収益を考察します。

世界でのギフティングのランキング1位は、年収100万ドル超えだという情報があります。これは日本円に換算すると、約1億1500万円になります。（2021年10月現在）しかも海外では、動画1本で10万ドルを生み出すTikTokerが存在しています。日本でのギフティングの収益額は不詳ですが、海外の方を参考にすると、トップクラスは生活可能な額になることも十分考えられます。

TikTokで収益を得るための条件は？

夢があるTikTokですが、収益化までの道のりは簡単ではありません。TikTokで収益を得るためには条件がいくつかありますので、解説していきます。

ギフティングの参加条件

ギフティングを利用するためには、20歳以上である必要があります。ギフトを贈る側も、受け取る側も20歳以上でなければなりません。20歳に満たない人は、TikTokライブでギフトを購入することや、受け取ることができない仕様になっています。

年齢以外の条件は特にないので、たとえフォロワーが少なくても収益を得ることはできます。インフルエンサーを始める活動としてはYouTubeよりは参入障壁が低く、チャレンジしやすいといえるでしょう。

広告収益の配分が実現した場合の条件はどうなる？

現時点では、広告収入の配信者への配分は行われていません。もし今後行われるとすれば、YouTubeに近いものになる可能性が囁かれています。

参考までにYouTubeの広告収入を得るための条件を紹介すると、直近12ヶ月の総再生時間が4,000時間以上であること、チャンネル登録者数が1,000人以上であること、18歳以上であること、広告掲載に適したコンテンツであることの4つが主な項目です。

ちなみに、クリエイターの支援目的で設営されている米国版のTikTok Creator Fundにおいては、収益化するにはフォロワー1万人達成の条件があります。

TikTokでの収益の受け取り方は？

配信者に配分された収益は「ポケット」という項目に追加されます。「ポケット」にアクセスするには、まずマイページの画面を開き、右上にあるアイコンを選択します。すると設定のメニューが開くので、その中にある「ポケット」の項目をタップすると残高などを確認できます。

ポケットの残高を引き出すためには、PayPalアカウントが必要です。現在のところ、PayPal以外での引き出し方法はありませんが、これから様々な決済サービスが増える可能性はあります。引き出したお金が手元にくるまでには15日ほどかかります。

海外版のTikTokでの収益化はどうなってるの？

日本でのTikTok事情について触れていきましたが、海外でも、TikTokを活性化させるための新たな動きが目立っています。ここでは海外版のTikTokでの収益化やその他の事情を解説します。

2億ドル山分け！TikTok Creator Fund

TikTokは、2億ドルの米国のクリエイター向けファンドを発表しています。これは、広告収入の分配ではなくあくまで基金としての分配です。

米国は、2億ドルの報奨金でトップクリエイターらの収入を補い、TikTokのスターをさらに生み出そうと狙っています。条件としては18歳以上、フォロワー1万人以上などがあります。この狙いは、トランプ政権による圧力への対抗措置という側面があったため、米国外に広く展開されるかは不透明なままです。

企業と出会えるTikTok Creator Marketplace

TikTokのオフィシャルプラットフォームで、ブランドとクリエイターのマッチングを行うサービス、「TikTok Creator Marketplace」について解説します。

これはスポンサーと配信者をマッチングさせるサービスであり、世界20カ国で対応しています。自社ブランドや製品に最も相応しいクリエイターを、様々なカテゴリーから選べます。

また、TikTokはクリエイターの過去動画におけるパフォーマンスデータを公開しており、フォロワーの特徴などからブランドへの適合性を総合的に判断できます。このような強力なマッチングシステムにより、インフルエンサーとしての受注が期待できるサービスです。日本ではまだ実装されていませんが、今後に期待が高まります。

日本でも実装されたTikTok LIVE Gifting

クリエイターのライブ配信に対し、視聴者からギフトを受け取れるサービスです。視聴者があらかじめ仮想コインを購入しておけば、ライブ配信者に贈れます。

LIVE配信者にとっては、日本の視聴者だけでなく、国外の人々からもギフトを受け取ることが可能となります。クリエイターは世界へ向けてさらに自身の才能を発揮させ、視聴者はその応援・サポートができるような仕組みです。注意点として、米国では18歳以上であればサービスの対象ですが、日本では20歳以上のユーザーでないとこのサービスを利用することはできません。

TikTokで収益を得るコツは？

TikTokで稼げるようになるためには、一体どのような工夫が必要になるのでしょうか。収益を得るコツを解説します。

今のうちにフォロワーを増やしておく

フォロワーを増やす方法は多岐に渡ります。一番大事なのは、やはり動画作りです。面白い動画、音楽に合わせて踊る動画、癒やしや安心感を与えられる動画、世間で注目されていて流行している動画など、様々な人の興味を引く動画を安定的に生産できると、それに比例してフォロワーも増えやすくなるのではないかと考えられます。

加えて、フォロワーを増やす戦略として効果的なのが、定期的に決まった時間に動画を投稿することや、様々なクリエイターとコラボをすることなどが挙げられます。

現状では収益化の方法は限られていますが、これからも拡充が予想されます。そのため、収益化を目指すライバルが少ないうちにフォロワーを確保しておけばスタートダッシュが期待できるでしょう。

TikTok内の流行には乗っておく

TikTokは拡散力や影響力がとても大きなメディアです。今の流行はいずれ廃れ、また新たな流行が生まれるという繰り返しの中で、流行にうまく乗ることは収益化を目指すために非常に大事な要素です。一度流行しはじめたものは多くの人が投稿するため、少し出遅れると動画を観てもらえるチャンスは減ってしまいます。そのため、流行りそうだと感じたら、まずはスピード感を意識して投稿してみるのがおすすめです。

TikTok内の流行には臆せず乗っておくことで、多くの人に観てもらうチャンスが広がり、ユーザーのオススメ動画に出やすくなるなど露出が期待できます。

品質と有用性を重視する

既述の通り、TikTok Creator Fundは単純な配分ではなく品質を重視したものです。そのため、高品質で世の中の役に立つようなコンテンツ作りをすると有利になる可能性が大いにあります。もちろん、良質なコンテンツを作れば良質なインフルエンサーにもなれるので、理想とするインフルエンサー像にかなり近づけるのではないでしょうか。

TikTok外の収益化手段を確保しておく

現状では、まだまだ単独で収益源を確保するのは不十分だといえます。そのため、TikTok内で築いた人気を外部で収益化するルートを確保しておくことが大事です。代表的なものとして、YouTube、Twitter、Instagramの3種類のメディアが挙げられます。これらのような外部サービスへ誘導したい場合は、事前にアカウント連携を行っておきましょう。

インフルエンサーになりたい方々をサポートするツールとして、「AndBuzz」があります。これは、スポンサー、インフルエンサー、エージェント、来店体験型スポンサーのマッチングサイトです。登録、投稿（リクエスト）、メッセージ受信、メッセージ閲覧も全て無料です。成約手数料も一切かかりません。全員一斉送信、検索結果一斉送信、個別送信ができます。投稿数とメッセージ送信件数の制限も全くありません。

ナノインフルエンサーでもスポンサーと出会える機会を設けられ、夢に向かって進むインフルエンサー達の心強い手助けをしてくれるAndBuzzがおすすめです。

この記事では、TikTokで収益化する仕組みやその具体的な方法、コツなどを紹介しました。やはり日本では、TikTok単体で収益を挙げているクリエイターは少なく、それぞれ別のプラットフォームをいくつか持つのが当たり前になっています。TikTokから名前を広げ、外部で築いたルートにも収益の種を撒いていくやり方が根付いています。

そして、フォロワー数が500人～3万人くらいのナノインフルエンサーやマイクロインフルエンサー、あるいはインフルエンサーになりたい人、20～30代でSNSを日常的に活用している人たちにおすすめのサービスが、「AndBuzz」です。収益化を目指すなら、AndBuzzに登録しておくとよいでしょう。

昨今のTikTokには、芸能人や有名企業など様々なアカウントが参入しており、市場はますます広がりを見せています。今後は老若男女全体に浸透していくことも予想され、さらなる盛り上がりに期待がかかっています。